初めてハワイに行ったお話。体験談Part2.
とにかく親切な人々、そしてご縁に恵まれて──
初日の昼過ぎには、「Lealea Hale」というアパートメントホテルにたどり着きました。そこは、リビングに2ベッドルーム、キッチン、トイレ、シャワールーム付きで、なんと1泊6,000円ほど。
ワイキキビーチまでは徒歩10分ほど、近くにスーパーマーケットもあり、生活するには何ひとつ不自由のない立地でした。
(まあ、建物自体はホテルと比べると正直ちょっと質素でしたが…それでも野宿に比べたら雲泥の差ですよね^^;)
このLealea Haleを経営していたのは、マウイ島出身の日系人の旦那さんと、福島県出身(確か…)の奥さま。日本語が通じる安心感はもちろん、現地に精通しているおふたりのおかげで、普通の観光客がなかなか経験できないようなレア体験を格安で楽しむことができたのも大きな魅力でした。
さて、今回の目的はサーフィン。
・・なのに、なんとサーフボードを持ってきていなかった私。
ワイキキの通りを歩いていると、お兄ちゃんたちが中古のサーフボードを道端で売っていました。値段は安いのですが、傷んでいるものも多く、手に取ってみると中に海水を吸っていて、妙に重い・・。
「こいつで波に乗ったら、重みで海底に引きずり込まれて、いきなり“ようこそ海底二万マイルの世界へ!”ってなるんじゃないか」──
そんな妄想が頭をよぎったのを今でも覚えています(笑)。
でもご安心を。
宿のほうにサーフボードが何本も置いてあって、それを格安でレンタルできたんです。結局、自分で購入したのはボードに塗るワックスだけ。毎日快適に波に乗ることができました。
ほんと、快適快適!
まあ、たいしてテクニックのあるサーファーでもない自分の波乗り話はこのへんにして──
ここからは、このホテルに泊まったことで経験できた、とびきり貴重な体験についてお話しましょう。
ボクシングとの思わぬ出会い
初日の夜、ホテルのおじさん(経営者)が「トントン」とドアをノックして部屋に入ってきました。
どうやらカーテンを取り付けに来たとのこと。
その作業をしながら、ふと彼がこう聞いてきました。
「平田さん、ボクシングとか好き?」
「もちろんです!」と即答すると、彼は笑顔でこう言いました。
「明日、知り合いがホノルルで試合やるんだけど、よかったらチケットあげるよ!」
「わぁおお〜〜っ!」と、思わず雄叫びをあげてしまいました(笑)。
しかも席はリングサイド。選手たちの汗が飛んでくるような至近距離での観戦は、まさに大興奮。旅の思い出に、最高の一夜が加わりました。
命がけ(!?)のスキューバ初体験
さらに驚いたのがスキューバダイビング。
「初心者でも安心よ〜。うちの知り合いのインストラクターがいるから」と、おばさん(こちらも経営者)の言葉を信じて、参加してみることに。
場所は、あのハナウマベイ。
メンバーは、私以外みんな経験者の常連組。軽く不安になりつつも現地に到着。まずは腹ごしらえ、とドーナツが配られましたが・・緊張で喉なんて通りません(笑)
本来なら、スキューバって丁寧に段階を踏んで教えてくれるものなんです。
ところが今回のインストラクター(名前は忘れましたが、顔は今も忘れられない)──最初に「こうやって、こう使ってね〜」と器具の説明をしたかと思うと、
「さあ平田、行くぜぇーっ!」
のノリで、いきなり潜水スタート。
3メートル…5メートル…7メートル…気づけば10メートル!
「いやいや待て待て、怖いって考える時間も与えてくれないのか!?」
そんな中、最大の修羅場がやってきます。
海底には海底ケーブルが通っていて、その付近にくるとベイの外へ向かう強烈な海流が!
そこでインストラクターが、海底で手招きしながら叫ぶようにジェスチャー。
「ケーブル掴め!流されるぞ!」
──てめぇーーーっ!!
心の中で絶叫です。
「初心者の俺を、なんでそんな深くて流れの激しいとこ連れてくんだよ!
ふざけんじゃねぇぇぇぇぇっ!!」
必死に海底ケーブルを握りしめ、流されないよう体を引き寄せ、岸に向かって少しずつ進みました。
やがて、流れを感じなくなったときの安堵感といったら……まさに生還の気分でした。
そして、1時間の体験時間も終わりが近づいた頃──
私はダイビングの装備をつけたまま、浅瀬でごろんと横たわっていました。
体力も気力もだいぶ削られましたが、海はやっぱり気持ちいい。
目の前では、ビキニ姿の女性たちが水と戯れ、楽しそうに笑っています。
目の保養、目の保養……(笑)
ほんの数分前まで、海底ケーブルにしがみついて「命の危機だ!」と絶叫していた自分が、すっかりそのことを忘れていました。
いやはや、ハワイって、本当にいろんな意味で刺激的です。
初めてハワイに行ったお話。体験談Part3.へと続く!
※多少お言葉が汚かったのは死に直面し激怒を超越していたからでございます。<m(__)m>