【夏の思い出】離岸流に引き込まれて死にかけた話

「離岸流」って知ってますか?

海岸近くで、局地的に沖に向かってビュンと流れていく、めちゃくちゃ危険な潮の流れのことです。これに巻き込まれると、自分の意思とは関係なく、みるみる沖へ流されてしまうんですよ。下手したら命を落とすことも・・。

実は私、小学5年生の夏、地元・宮崎の海でこの離岸流にやられたことがあります。ボーイスカウトレクで海水浴に行ったときの話。

みんなでワイワイ楽しく水遊びしてたんです。ところが、ほんの一瞬で状況が一変。気がついたら自分だけ背が立たない深みに引き込まれてる。「あれ?なんか変だぞ?」と思っていたら、仲間たちも次々に絶叫。ほぼ全員、沖へ沖へと流されていきました。

必死に岸へ泳ごうとしても全然前に進まない。これはマジでやばいぞ・・とパニック寸前のとき、海辺の高い岩場(たぶん10メートル以上あったはず)から、数人の青年たちが次々と海へ飛び込んで救助に来てくれたんです。(溺れているのにその姿に感動しました。)

が。

私に近づいて来た青年Aが一言。
「君は大きい子だから、自分でなんとかしなさい!」(Oh No~~~!死刑宣告かよ!)

いやいや、泳ぎ得意じゃないんですけど!?と心の中でツッコミつつ、生存本能で犬かき全開。岸に戻るのは無理と判断して、沖に点在する岩場を目指して必死に泳ぎました。

でも途中で力尽きて、体がスーッと沈んでいく・・。そのとき頭をよぎったのは、「ああ・・これで人生終わるのか・・若干10歳の少年だぞ・・」という諦め。

ところが、足が・・ついたんです。海底(たぶん砂地)に。

「えっ、ついた? よっしゃー!」と、思いっきりキックして水面に顔を出すと、仲間たちの姿が遠くの岩礁に見えました。そこからはもう、気力だけでその岩まで泳ぎ切りました。

でも最後の最後、勢いよく岩礁に飛び移ろうとしたとき、隊長の大声が響いたんです。
「慌てて飛び乗るな!波の勢いで岩礁に叩きつけられて大けがするぞ!」

実際に、飛び乗って胸をざっくり切った子もいました。私はその声に救われて、慎重に岩礁へ。

その後、地元の漁師さんたちが漁船で助けに来てくれて、港まで戻ることができました。

あれが私の「初・離岸流体験」。

今でも夏になると、あの時の海と、あの時の岩と、あの時の絶望と、あの時の犬かき(笑)を思い出します。

ちなみに、後から分かったんですが、あの時間帯は地元の子供たちは誰一人海に入ってなかったんですよね。地元の人たちはその海の「危ない時間帯」を知ってるんです。帰る頃になって、ようやくワイワイ水遊びし始めてましたからね。

観光客がよく事故に遭うのは、そういう「地元の知恵」を知らないからなんだろうなあと、今になるとよくわかります。

暑い日が続くと、ついつい海や川に行きたくなりますが、油断は禁物。遊泳許可のある場所で、無理せず、安全第一で楽しみましょうね。

川に関しては、見た目じゃ分からない深さや流れがあります。遊泳禁止の看板がなくても、調子に乗って深みに行かないように!

そして最後に余談をひとつ。

この水難事件、なんと新聞に載ったんです。バッチリ名前入りで(笑)

翌日学校へ行ったら、担任の先生から一言。
「平田くん、昨日溺れたらしいな」

・・それだけ。

「よくぞ生きて帰った!あっぱれ!」とか言ってくれてもいいのにね。(まあ友達みたいに仲良しの先生だったから許す。家も近かったしね。)

kimamana-jiyujin-1957

創業49期目、横浜のIT企業ハル・エンジニアリング株式会社、代表取締役会長の平田達彦です。2025年3月末まで社長、4月より会長となりました。ブログにて色々な情報を発信させて頂きます。「自由人として愉しむ」を基本に生きています。多くの人たちと絡んでいきたいと考えていますのでどうぞよろしくお願いいたします。愉しい人と人のネットワークの構築と愉しいものづくりを目指します。

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