「アイデアは枯れない」~温感インクよ、また会う日まで~
「温感インク」なる存在を初めて知ったとき、
私は直感しました――「これ、絶対おもしろいものができる!」と。
すぐさま、このインクで印刷ができる企業を探し、
手当たり次第にコンタクトを取りました。
「私が求めているものがつくれるのか?」
その一点だけを確かめたかったのです。
でも、返ってきたのはどこかピンとこない回答ばかり。
だったらなおさら、
「今この世に無いなら、逆にチャンスじゃないか!」
そう思って、私は突き進みました。
そんな中、唯一サンプル品を送ってくれた企業さんがあり、
実際にいくつかの試作品を試すことができました。
やり取りを重ねていく中で見えてきた結論――
「現時点では、私の理想とする“ものづくり”には届かない。」
悔しさはありましたが、ここでいったん「温感インク」にはおやすみしてもらうことにしました。
私のアイデア保管庫に、静かに格納。
そう、「また会う日まで」という気持ちで。
実は私、アイデアが枯れることって、ないんです。
なぜか?
それは漫画の世界に身を置いていたあの頃、
「ボツの嵐」の中で身につけたサバイバル力。
締切前、追い詰められても・・・
必ず別のアイデアを生み出すという、あの感覚が染み付いているのです。
今回もそう。
理想と現実のギャップをしっかり見極めたうえで、
「温感インク」に”保留”を宣告。
そして――頭を切り替えた!
私が創りたいのは、
ただの便利グッズじゃない。
使った人が、
「おおおおーーっ!」
「うぉおおーーっ!!」
「なにこれ、すごぉーーい!!!」
そんなリアクションを思わず漏らすような、
驚きと感動の”しかけ”なのです。(高いハードルだな・・(笑))
そしてラッキーなことに、次のアイデアがすぐに降りてきた!
さっそく具体化スタート。
とはいえ今度の舞台は、ソフトウェアではない領域。
私のテリトリーを超えた場所での挑戦です。
できる企業さんに出会えるか?――そこが勝負!
今日も「ものづくりは愉しい」を胸に、
自宅の書斎にこもって新ネタの設計図を描きます。
ちなみに、今回「温感インク」という存在を知れたこと、
そして実物のサンプルに触れられたことは、
本当に大きな収穫でした。
このインク、いつか必ず出番が来ると信じています。
「そのときが来たら、また一緒に冒険しようぜ、温感インク!」