「対立」から「調和」への道を進む
私が今のプロジェクトをやろうと思い立ったのは──
たぶん13年前のことだと思う。
何をどうするか、具体的なアイデアがあったわけではない。
ただ、そのとき目にしたある素晴らしいアイテムに、
「これをどうにかしたい」という強い衝動が芽生えたのは確かだ。
その後、関係各位に打診し、提案も試みた。
だが結果は”けんもほろろ”。
その瞬間、私の心の中に「対立」という感情が芽生えた。
──何が何でも、これより良いものを世に出してやる。
そう思って動き始めたのが、4〜5年前。
だが、相手は大きく、思い通りには進まなかった。
さらに同じようなものが海外から登場した。
しかし冷静に考えれば、目指す方向は同じだった。
違うのは「役割」だ。
ならば無理に”対立”の道を選ばず、
”調和”の道を選んでもいいのではないか?
そう思えた瞬間、
全身から無駄な力が抜けていくのを感じた。
そして心の中に、新しい風が吹いた。
「そうだ。それぞれに役割がある。」
そう気づけた今、ようやく本当の意味で動き出せた。
(まだ具体的なことは言えないけれど……)
というわけで──
今度の月曜日は、羽田空港へ視察に向かう。
”調和”への第一歩を、この目で確かめに行く。
