「あっという間」じゃなかった一年
この時期になると、
よく耳にする言葉がある。
「1年があっという間だったね」。
でも、私は違った。
あっという間なんかじゃなかった。
同じ一年でも、
見ていた風景が違ったんだと思う。
立ち止まり、考え、迷い、
ときには遠回りもしながら進んだ分だけ、
今年はとにかく濃厚だった。
ただし――
「あっという間」という言葉が
まったく当てはまらないかと言えば、
そうでもない。
生成AIと組んで仕事をするようになってから、
これまでなら何日も、
あるいは何週間も悩んでいた難問が、
驚くほどの速さでクリアできる。
そんな場面が何度もあった。
時間が増えたわけじゃない。
能力が急に上がったわけでもない。
ただ、思考の無駄が削ぎ落とされ、
止まる理由が消えただけだ。
以前なら、
「あいつがいれば出来るかもしれない」
「核になる人が参加してくれたら…」
そんな前提条件を並べて、
スタートラインの前で足踏みしていた。
今は違う。
自分+生成AI+
これまで培ってきた“周りを巻き込むやり方”。
この組み合わせがあれば、
完成形が見えなくても、
正解が分からなくても、
「とりあえず足を突っ込んで、
首まで突っ込んで、
走りながら考えようか」
そんなスタートが切れるようになった。
私は酉年だ。
昔から、どうもじっとしていられない。
そんな鳥に、
「もっと動け」
「もっと飛べ」
と言わんばかりの、
最強の相棒――生成AIを与えてしまった。
結果は、まあ想像どおりだ。
怪しく飛び回る鳥(怪鳥=会長)は、
遠慮なく空に出る。
考えながら飛び、
飛びながら形にし、
気づけば次の風景を見ている。
だから今年の時間は、
あっという間ではない。
薄まることもない。
実に濃厚に、
濃く、濃く、
時間が進んだ一年だった。
