「背伸びせずに、一歩一歩前へ。」
本日、
野暮用があり、
システム二コル株式会社へ足を運んだ。
そこで、
浅見会長から一冊の本を譲っていただいた。
それは、
弊社創業者・水野和彦の著書、
『めし屋の〈癌〉ガンマン』
である。

実はこの本だけ、
長年、私の手元に無かった。
まさか、
浅見会長が所有されていたとは思わなかったし、
さらに譲っていただけるとも思っていなかった。
なんとも不思議な縁である。
本の帯にはこう書かれている。
辛い苦しいと言いつのるのではなく
運命として病気を受け容れ
その中でも楽天的に生きようとする姿勢が胸を打つ
まさしく、
“水野節”全開の内容だった。
ガンを宣告されても、
「人生あらすじ通りに着々と進んでいるな。ほかに特別に何もなし。」
と言い放ち、
そのあとに、
「さあ、もう一杯飲もう!」
である。
さらに退院後、
まだ医者から止められているにも関わらず、
居酒屋へ出陣。
周囲から、
「お酒を飲んで大丈夫なのですか?」
と心配されると、
「あのね、お酒を飲むのに医者の許可はいりませんよ。医者のボトルを飲むなら別だけどさ。」
……どんな理屈なんじゃい。(笑)
だが、
こういう人だった。
深刻なことを、
必要以上に深刻にしない。
しかし、
人生から逃げない。
そして水野は、
こんなことも言っていた。
「自分一人で目の届く人数は80人が限度かな」
現在、
ハル・エンジニアリング株式会社は80名を超えた。
やり方次第では、
もっと大きな会社にも出来たと思う。
だがその場合、
それぞれの企業文化を壊しながらの発展になっていただろう。
つまり、
M&Aによる拡大路線である。
しかし我々は、
そこを望まなかった。
それぞれが独自の文化を持ち、
それぞれのやり方で生き延び、
発展してきた。
だからこそ、
互いを尊重しながら、
今後も歩んでいけたらと考えている。
恐らく、
水野も同じ考えだったと思う。
昔、
水野と二代目社長・神尾、
そして私の三人で飲んだことがある。
その時、
将来について少しだけ話した。
その際、
水野が口にした言葉が今でも残っている。
「背伸びせずに、一歩一歩前に進む。」
派手ではない。
だが、
実に水野らしい言葉だと思う。
本日、
浅見会長からこの本を頂戴し、
改めて、
水野和彦という人間を思い出した。
そんな一日だった。
