集まらない場所で待ち続けるな。
最近、採用について色々と考えている。
とはいえ、私はこれから先、自ら採用の最前線に立つ立場ではない。
ハル・エンジニアリングの採用は若い世代へ引き継がれていく。
だから今日書くことは、私自身の採用活動というより、これから採用を担う人たちへの一つの提言であり、現場を歩いてきた一経営者としての考えである。
もちろん正解だとは思わない。
もっと良い方法もあるだろう。
しかし少子化が進む中で、中小企業が生き残るためのヒントの一つにはなるかもしれない。
私はリクナビやマイナビを否定するつもりはない。
個別企業説明会も否定しない。
実際、今年入社した新卒5名のうち4名は、私たちがこれまで続けてきた活動の延長線上で出会った学生たちだ。
だから成果は出ている。
しかし、少子化は確実に進んでいる。
学生の数は減る。
企業の数はそう簡単には減らない。
となれば、これまでと同じことを続けるだけで本当に良いのだろうか。
そんなことを最近よく考える。
私が若い頃から変わらず大切にしてきたことがある。
それは、
「現場へ行く」
ということだ。
営業でもそうだった。
資料を読む。
人の話を聞く。
情報を集める。
もちろんそれも大切だ。
しかし最後は現場へ行く。
お客様のところへ行く。
実際に見てみる。
話してみる。
そこで初めて見えるものがある。
採用も同じではないだろうか。

よく学校訪問という言葉を聞く。
就職課へ行く。
求人票を渡す。
会社案内を置いてくる。
それも必要だろう。
しかし、それだけで帰ってきてしまうのだろうか。
せっかく大学や短大、専門学校へ行ったのなら、
学生たちはどこに集まるのか。
どんな雰囲気で過ごしているのか。
どんな話をしているのか。
研究室や実習室はどんな空気なのか。
先生方は何を考えているのか。
そんなことを見てきても良いのではないかと思う。
もちろん学校には礼儀がある。
訪問する際にはゲストとして伺う。
ルールを守る。
迷惑をかけない。
その上で現場を見せて頂く。
私が知りたいのは採用テクニックではない。
今の学生たちがどんな景色を見ているのか。
その空気だ。
最近はAIのおかげで情報収集の速度が圧倒的に上がった。
調査もできる。
分析もできる。
資料作りも手伝ってくれる。
本当に便利な時代になった。
しかし私は思う。
AIのおかげで仕事が減ったのではない。
AIのおかげで現場へ行く時間が増えたのだ。
情報は否定しない。
レポートも読む。
データも見る。
AIにも相談する。
しかし最後に判断するのは自分だ。
だからこそ、自分の足で動く。
自分の目で見る。
自分の耳で聞く。
そして考える。
刑事の世界には、
「現場百遍」
という言葉がある。
現場へ何度も足を運べという意味だ。
私は営業も採用も経営も同じだと思っている。
現場には資料には載っていない景色がある。
その景色を見た者だけが、自分なりの判断ができる。
私の考えが正解だとは思わない。
もっと良い方法もあるだろう。
しかし中小企業は皆で生き残らなければならない。
だから私は、これから採用を担う人たちに伝えたい。
行き詰まったら、一度大学や短大、専門学校へ足を運んでみてほしい。
就職課だけでなく、キャンパスを歩いてみてほしい。
先生方と話してみてほしい。
研究室や実習室を覗いてみてほしい。
学生たちがどんな世界を見ているのか感じてみてほしい。
集まらない場所で待ち続けるより、
人がいる場所へ足を運んでみる。
そこには資料には載っていない景色がある。
そして、その景色の中に、次の時代を生き抜くヒントが転がっているかもしれない。
