雨の日も、我が家の王子様と。
雨にも負けず、風にも負けず、雪にも夏の暑さにも負けず。
私の一日は、愛犬ぽぽまる君の散歩から始まります。
今の時期なら、夜明けの午前5時半くらい。少しずつ日の出も遅くなってきましたが、だいたいこの時間に出発します。
そして雨の日など天気の悪い日は、いつもの散歩コースではありません。
わざわざ車に乗って、特別な散歩スポットへ移動します。
何しろ我が家の王子様には、天候に左右されることなく快適に散歩を満喫していただかなければなりません。(笑)
その特別な場所が、新湘南バイパスの高架下です。

雨をしのげる広い空間がありますので、悪天候の日には実にありがたい場所です。
当然、そう考えるのは我が家だけではありません。
雨の日ともなれば、実にバラエティーに富んだ犬種の、多くのワンちゃんたちが集合します。
ところで私は、ぽぽまる君に感謝していることがあります。
実は私、よそのワンちゃんを飼われている方々とのワンちゃんトークが実に苦手です。
「何犬ですか?」
「何歳ですか?」
「かわいいですねぇ~」
申し訳ございません。
よそのワンちゃんが何犬であろうが、年齢がいくつであろうが、私はまったく興味がございません。(笑)
ところが散歩をしていると、たまに積極的に話しかけてくださる方がいらっしゃいます。
そんな時、実に頼りになるのが我が家の王子様です。
ワンワンワンワン!!
無駄に吠える。
実によく吠える。
そこで私は、
「ダメでしょう、ぽぽまる君。お友達に吠えたりしては!」
と、いかにも困った飼い主の顔をしながら、ぽぽまる君を引き離すようにその場を去ります。
助かった……。(笑)

この点に関してだけは、ぽぽまる君に日々感謝しております。
さて、いざ散歩が始まれば、私も気持ちを切り替えます。
今日も一日、幸運(ウン)を拾うことに徹します。
ぽぽまる君は幼い頃から、
「お前、その小さな身体のどこに、そんな量のウンを仕舞い込んでいるんだ?」
と思うほど、大量の幸運を私に授けてくださいます。
私はそれを一つ残らず拾わせていただきます。
日々、感謝しかございません。(笑)
本日は、およそ30分コース。
散歩を終えると再び車へ乗り込みます。
後ろのシートでおとなしくしていてくれればいいものを、ぽぽまる君には決まった場所があります。
私の肩の上です。

ここに陣取り、外の景色を眺めながら帰ります。
今日も満足してくれましたか?
我が家の王子様。
もし満足しているのであれば、たまには態度に示していただきたいものです。
なぜなら、自宅へ帰った途端――
突然、私とは疎遠になります。
呼んでも来ない。
見向きもしない。
散歩の時間だけあれほど積極的に絡んでくる男が、帰宅した瞬間に他人になる。
そんな不思議な関係が、もう間もなく10年になります。
さて。
ここまでなら、いつものぽぽまる君との朝のお話です。
ところが本日は、このあと少々アクシデントに見舞われました。
車で家族の送迎ミッションを遂行している途中、何やら違和感を覚え始めました。
実は早々に原因は分かっておりました。
しかし、まずは家族を目的地まで送り届けなければなりません。
違和感を抱えながら慎重に走り、無事に送迎ミッションを完遂。
その足で、大手カー用品店へ急ぎました。
到着。
まだ開店前でした。
分かってはいたんです。
しかし私はガラスドアの前に立ち、中で開店準備をしているスタッフに向かって、つぶらな瞳でアイコンタクトを試みました。
じーーーーーっ。
気づいた!(笑)
スタッフが駆け寄ってきて、
「どうされましたか?」
そこで私は、
「ご覧ください。私の愛車がパンクなされたようです!」
と訴えました。
なぜ愛車に敬語なのかは、自分でも分かりません。(笑)
ありがたいことに、まだオープン前だというのにタイヤを確認してくださいました。
ところがスタッフから返ってきた言葉は、
「本日はかなり混んでおりまして、対応できるのは午後1時以降になります」
でした。
困った。
もちろん、
「今すぐタイヤ交換しやがれ!」
などという乱暴な思いは微塵もございません。(笑)
しかし、こちらにはまだ家族を迎えに行くという重大ミッションが残っています。
「いやいや、これから家族を迎えに行かなくてはならないんです……」
と訴えてみましたが、予約がいっぱいなのですから仕方ありません。
そこで私。
とっておきの切り札を投入しました。
我が家の王子様、ぽぽまる君です。
ぽぽまる君を抱っこし、今度は親子そろって、つぶらな瞳でスタッフを見つめます。
じーーーーーっ。
すると、どういうことでしょう。
「代車でしたらお貸しできます。今ちょうど一台空きがあります!」
なんということでしょう。
奇跡です!
さらにスタッフは、
「ワンちゃんがいるんですね。雨に濡れるので中に入ってください!」
と言ってくださいました。
皆さん、もう一度申し上げます。
まだオープン前です。
他のお客さんはまだ店内に入れない時間です。
そんな中、我々親子だけが店内へ招き入れられ、代車を借りるための手続きを進めております。
そして無事に手続き完了。
我々親子は代車に乗り込み、帰路につきました。
いやあ、今日は運が良かった。
開店前にもかかわらずスタッフが気づいてくれた。
パンクした車を預かっていただけた。
しかも代車が、たまたま一台だけ空いていた。
雨の中、ぽぽまる君まで店内に入れていただけた。
おかげで、このあとの家族のお迎えミッションも遂行できます。
本当に運が良かった。
……ん?
運?
そういえば今朝。
私は散歩中、ぽぽまる君からいただいた大量の**幸運(ウン)**を、一つ残らず拾っておりました。
なるほど。
あれは、このためだったのか。
ぽぽまる君。
もう間もなく10年になりますが、私は君のことをまだまだ理解していなかったようです。
毎朝毎朝、
「どこにそんな量を仕舞っているんだ?」
などと言って申し訳ありませんでした。
君は毎朝、私にウンをしていたのではありません。
幸運を授けてくださっていたのですね。
これからも一つ残らず、ありがたく拾わせていただきます。
今日もありがとう。
我が家の王子様。
そして自宅へ戻った途端――
やっぱり私とは疎遠になりました。
そこは変わらんのかい!(笑)
