68歳になっても、私は日記を書いている。
8月31日。
私にとってこの日は、子どもの頃から「夏休み最後の日」という印象が強い。
「あぁ~~、夏休みが終わる!」
そして、
「宿題が~~~っ!」
そんな声が日本中の子どもたちから聞こえてきそうな日でした。
ところが今日、何気なく8月31日についてネットで調べていたら、「I Love Youの日」だそうです。
由来も読んでみました。
……よく分からん。(笑)
まあ、68年と9か月しか日本人をやっていない私には、まだまだ理解できないことがたくさんあるのでしょう。
そんなことを考えながら今日のブログを書こうとしていたら、突然、遠い昔のことを思い出しました。
私は小学生の頃、交換日記を書いていました。
交換日記と聞いて、
「おっ、初恋の女の子と?」
と思ったあなた。
残念でした。
相手は見事なまでに、おじさんです。(笑)
宮崎市立潮見小学校。
5年2組のときの担任、上村先生。
そして6年1組のときの担任、押川先生。
なぜそんなことを始めたのか、今となってはよく覚えていません。
ただ一つ覚えているのは、先生から「交換日記をやろう」と言われたのではなく、私のほうから、
「先生、交換日記をしましょう」
と持ち掛けたことです。
そして私は、毎日書きました。
1日も欠かさず。
それも2行、3行の日記ではありません。
その日に教室で起きたこと。
友達との出来事。
先生とのやり取り。
自分が見たこと、感じたこと、考えたこと。
時には2ページ、3ページにわたって書きました。
すると先生も負けじと大作を書いて返してくる。
それが面白くて、また私が書く。
そして、文章だけではうまく伝えられないと思えば、絵も描きました。
今でも私は、人に何かを説明するとき、
「言葉だけじゃ分かりにくいから、絵にしてみよう」
とよく言います。
考えてみれば、それを小学5年生の頃から自然にやっていたのです。
誰かに教えられたわけでもありません。
自分の頭の中にあるものを、何とか相手に伝えたい。
だから文章を書く。
文章で足りなければ絵を描く。
どうやら私は、60年近く前から同じことをやっていたようです。
中学生になっても、私は書いていました。
中学2年生のとき、ボーイスカウトの世界大会に参加しました。
13日間。
私はその13日間の出来事も、毎日書き記しました。
そして帰ってきてから、その記録を教室に置きました。
今度は先生一人ではなく、同級生のみんなに読んでもらったのです。
これも今になって考えると面白い。
体験する。
記録する。
そして誰かに読んでもらう。
……今やっているブログと、ほとんど同じではありませんか。
でも、その記録はもうありません。
小学校5年生、6年生と2年間書き続けた交換日記。
中学2年生のときに書いた、ボーイスカウト世界大会13日間の記録。
残念ながら、どちらも今は手元にありません。
どこへ行ってしまったのかも分かりません。
もし残っていたら。
今の私は、たぶん小学校時代の交換日記を漫画にしたでしょう。
当時の5年2組、6年1組の日々を、11歳、12歳だった自分の文章と絵から再現する。
そしてネットで、
「当時、宮崎市立潮見小学校にいた皆さん、いませんか?」
と呼びかけて、同級生たちにデジタル版を無料で配ってみたい。
きっと、
「懐かしい!」
と言ってくれる人もいるでしょう。
そして、
「お前、こんなことまで書いちょったんか!」
と怒る人もいるかもしれません。(笑)
残念ながら、それはもうできません。
記憶にはいろいろ残っています。
でも、さすがに毎日の出来事を日記のように思い出すことはできません。
アナログの記録は、その一冊、その一枚を失ってしまえば、そこで途切れてしまうことがあります。
だから私は今、ブログを書いています。
我が人生の記録。
私は働き始めて、もう50年近くになります。
その前半は、まだまだアナログの時代でした。
紙でしか残っていない資料。
写真。
昔作ったもの。
仕事の記録。
そして自分自身の記憶。
幸い、まだ残っているものがあります。
ならば、それを今のうちに拾い上げ、デジタルの世界へ残しておこう。
それも、私がブログを再開した理由の一つです。
過去にあったことを書く。
今日あったことを書く。
そして、これからやってみたいことを書く。
つまりこのブログには、私の人生の過去と現在と未来があります。
誰かに読んでもらうためだけに書いているわけではありません。
我が人生の記録でもあります。
でも、せっかく残すのなら、いつか誰かに読んでもらえたら嬉しい。
私のことなどまったく知らない人でもいい。
読んで、
「くだらねぇ爺さんだな」
とクスッと笑ってくれる人がいるかもしれない。
「ふざけるな!」
と怒る人がいるかもしれない。
「これは勉強になりました」
と言ってくれる人がいるかもしれない。
あるいは、私が書き残した何かから、思いもよらない小さなドラマが始まるかもしれない。
それでいいと思っています。
そして今日、こうしてブログを書きながら気づきました。
私は68歳になって突然、日記を書く人になったわけではありませんでした。
11歳の少年だった頃から、私は書いていた。
見たものを。
体験したことを。
考えたことを。
そして、それを誰かに伝えようとしていた。
あれから60年近く。
紙の交換日記はブログへ変わりました。
でも、やっていることはあまり変わっていないようです。
上村先生。
押川先生。
もしお元気なら、もう90歳を超えていらっしゃるでしょうか。
先生方と交わしたあの日記は、残念ながら私の手元にはありません。
でも、あの2年間があったことは、今でも私の中に残っています。
そして先生方と交換日記を書いていた少年は、68歳の爺さんになった今も、こうして日記を書いています。
今度は紙ではありません。
誰が読むのかも分からない、インターネットという大きな世界に向かって。
だから、これからも書いていこうと思います。
義務ではありません。
記録のためだけでもありません。
何より私は、書くことを楽しんでいるのです。
さて。
明日は何を書きましょうか。
きっと明日になれば、また何か書きたくなるのでしょう。
それはたぶん――
小学5年生の頃から、何も変わっていないのです。

