手ぶらで出かけて、好奇心を持ち帰る。CEATEC 2026

本日は、幕張メッセで開催されている「CEATEC 2026」に行ってきました。

自宅から片道約2時間。

東京駅では、京葉線への長い長い乗り換え通路を歩き、ようやく海浜幕張駅へ。

いやぁ、なかなか遠いですな。(笑)

さて、私がこうした展示会に出かけるとき、実はこれといった明確な目的を持っていないことが多いのです。

何か特定の製品を探しているわけでもなく、商談相手を探しているわけでもありません。

ただ、知らなかったものを見てみたい。

面白い発想に出会ってみたい。

何か一つでも、新しい知識や刺激を持ち帰ることができれば、それで十分。

そんな気持ちで会場を歩いています。

しかも、基本的に手ぶら。

最近では名刺交換をすることも、ほとんどありません。

気になった展示があれば足を止め、説明を聞き、疑問が湧けば質問する。

そして、良い悪いは別として、自分が感じたことも率直に伝えます。

興味を持った瞬間に「知りたい!」に切り替わってしまうのですから、これはもう仕方がありません。(笑)

相手が私との会話に興味を持ってくれれば、QRコードなどから情報を読み取ってくれたり、名刺を渡してくれたりすることもあります。

それで新しい縁が生まれれば、なお結構。

そんな気ままな展示会巡りです。

なぜ、人型なのだろう?

今回のCEATECでも、実にさまざまな技術や製品に出会いました。

特に目立ったのが、AIを活用したロボットたち。

いわゆるフィジカルAIの世界です。

人型ロボットを見ながら、ふと思いました。

「なぜ、人型なのだろう?」

「人間と同じ形にする必要があるのだろうか?」

人間の身体というのは、実によくできています。

二本足で歩き、複雑な動作をこなし、指先では驚くほど繊細な作業までやってのける。

そんな人間の身体能力の凄さを考えると、あえてそれを機械で再現しようとする理由は何なのだろう、と興味が湧くのです。

もちろん、人型ロボットを否定しているわけではありません。

むしろ、その挑戦には大いに興味があります。

犬型のロボットを見たときも同じでした。

ペットを飼えない人たちの癒しを目指しているのだろうか?

それとも、年齢を重ねたり、身体が不自由になったりした人たちの、痒いところに手が届くような存在を目指しているのだろうか?

あるいは、私が思いつきもしない別の役割があるのだろうか?

そんな疑問を担当者にぶつけてみました。

すると、私が例に挙げた「痒いところに手が届くような役割」を目指しているとのお話。

なるほど。

ただ、その場を離れてから、ふと思いました。

「もしかすると、私の質問が相手の答えを誘導してしまったのではないだろうか?」

本当は、もっと自由に開発者の思いを聞いてみたかったのかもしれません。

まあ、こんなことを考えるのも展示会の楽しさです。

授業で作ったものを、CEATECで展示する!

今回、特に印象に残った展示がありました。

それは、ある学校のブースに掲げられていた言葉です。

「授業で制作したアプリケーションの展示」

いいじゃないですか!

学生たちが授業で考え、実際に作り上げたアプリケーションを、CEATECという大きな展示会で披露しているのです。

そこには、写真を撮るだけでごみの分別を案内するアプリもありました。

実は、弊社でも生成AIを活用して、同じような発想のアプリケーションを試作しています。

でも、私がこの展示に惹かれたのは、アプリの機能や性能ではありません。

学生たちが授業で作ったものを、世の中に向けて発信している。

そのこと自体が素晴らしいと思ったのです。

教室の中で作って、先生に評価してもらって終わりではない。

大勢の人たちに見てもらい、さまざまな意見を聞く。

「面白いね!」

「こんな機能があったら便利じゃない?」

そんな会話から、また新しい発想が生まれるかもしれません。

学生のうちから、こうした経験ができるというのは実に良いことだと思います。

そして何より、こうした若い人たちの姿を見ていると、

「これからの日本のものづくりも、まだまだ明るいじゃないか!」

そんな気持ちになりました。

何なら、この面白そうな学校に、ちょっとちょっかいを出してみようか。

そんなことまで考えてしまいました。(笑)

売るためではなく、作りたいから作る

考えてみれば、弊社が展示会に出展するときも、基本的な考え方は同じです。

製品を売ることを第一の目的にはしていません。

自分たちが作りたいと思ったものを作り、参考出展する。

そこには「売らなければならない!」というハードルがありません。

だからこそ、自由な発想でものづくりを楽しむことができます。

面白いアイデアを考える企画力。

それを実際に形にする行動力。

そして、思い描いたものを実現する技術力。

こうしたものを展示会で披露することで、

「この会社、面白いことをやっているな」

「こんなこともできるのか!」

と思っていただければ嬉しい。

そこから新しいお客様との出会いや、企業同士の協業につながれば、なお嬉しい。

でも、最初からそこだけを目指しているわけではありません。

まずは、自分たちがものづくりを楽しむこと。

これが基本です。

琴線に触れる言葉との出会い

今回、珍しく何枚かのリーフレットも持ち帰りました。

普段は資料をあまり持ち歩かない私ですが、今回はちょっと違いました。

もっとも、いただいたリーフレットは四つ折りにして、そのままポケットへ。(笑)

なぜ手に取ったのか。

それは、そこに書かれていた何かしらの言葉が、私の琴線に触れたからです。

生成AIを動的・継続的に評価し、改善する仕組み。

微小な脳の情報処理に学ぶ研究。

さまざまな技術を社会で活かすための取り組み。

どれも、その場ですべてを理解できたわけではありません。

でも、「何だろう、これ?」「面白そうだな」と思った。

それだけでも十分なのです。

今日知ったことが、明日すぐに役立つとは限りません。

でも、いつか何かを考えているときに、

「あっ!そういえば、あの展示会で見たものがあったな!」

と思い出すかもしれません。

そうやって、自分の頭の中に新しい引き出しが増えていく。

これが楽しいのです。

ものづくりは、未来永劫続いていく

会場には、さまざまな人たちの挑戦がありました。

最先端の研究に取り組む人たち。

新しい技術を社会に役立てようとする企業の人たち。

そして、授業で作ったアプリケーションを堂々と披露する学生たち。

作っているものも、目指しているものも、それぞれ違います。

でも、共通していることがあります。

自分たちの発想を、実際に形にしようとしていること。

時代が変われば、技術も変わります。

今は生成AIが大きな注目を集めていますが、これから先、どんな技術が登場するのか誰にも分かりません。

それでも、人間が何かを考え、何かを作り出そうとする営みは、きっと終わらない。

ものづくりは、未来永劫続いていく。

今回のCEATECを歩きながら、そんな思いを強くしました。

片道2時間かけて出かけた幕張メッセ。

特別な商談をしたわけでもなく、何かを買って帰ったわけでもありません。

それでも、十分すぎるほどの収穫がありました。

新しい技術を見て、知らなかったことを知り、開発者と話し、若い人たちの挑戦に刺激を受ける。

そして、日本のものづくりの未来に、また一つ明るい希望を感じることができました。

さて、自分も……。

そんなことを思いながら、会場を後にしたのでありました。

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創業50期目、横浜のIT企業ハル・エンジニアリング株式会社、代表取締役会長の平田達彦です。2026年年1月21日付けで、同業IT企業システム二コル株式会社の社外取締役に就任いたしました。ブログにて色々な情報を発信させて頂きます。「自由人として愉しむ」を基本に生きています。多くの人たちと絡んでいきたいと考えていますのでどうぞよろしくお願いいたします。愉しい人と人のネットワークの構築と愉しいものづくりを目指します。 ※ちなみに私のお渡しする名刺の裏側には怪しい鳥が羽ばたくイラストが描いてあります。それは会長ならぬ怪鳥を表しています。日々怪しく飛び回る鳥の如くなのです。(笑)

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