「アナログ沼に、沈む。」
私は、デジタルという湖を、快適に、順調に泳いでいた。
すべては整っていて、
思い通りに進み、迷うこともない。
そんなある日、
目の前に、見たこともない光景が現れた。
青く、緑に、そして時に鮮やかな赤に光り輝く場所。
吸い寄せられるように近づき、
私は、その中に一歩足を踏み入れた。
——その瞬間。
ずぶずぶと、静かに身体が沈んでいく。
底は見えない。
戻ろうと思えば戻れるはずなのに、
なぜか、その気にはならなかった。
むしろ、その中は美しかった。
青は静けさを与え、
緑は安心を与え、
そして赤は——
確かに、私を求めていた。
強く叫ぶわけではない。
ただ静かに、確実に、こちらに手を伸ばしてくる。
その灯に応えるように、
気がつけば私は、緑の灯に包まれていた。
沈んでいるはずなのに、不思議と苦しくない。
むしろ、そこには安心があった。
そして私は気づいた。
これは、ただの物語ではない。
いま自分が進めているもの、そのものだと。
少し強引に見えるかもしれない。
だが私は、こういう世界をつくろうとしている。
デジタルで整えられた光ではなく、
アナログに宿る、小さな灯の世界を。
見せるためではなく、感じるためのもの。
言葉を使わずとも伝わり、
説明がなくても気づくことができる。
そんな“灯の文化”を、
私はつくろうとしている。
デジタルからアナログへ。
それは後戻りではない。
本質へ向かう、一歩だ。

