ユニバーサルデザインとは何か。
私は今回初めて、ユニバーサルデザインというものを意識して設計をしている。
だが、ある時ふと違和感を覚えた。
本当にこれは、ユニバーサルなのか。
意味を持たせる。
説明できる構造にする。
理解してもらう。
それは一見、正しいように思える。
しかしそれは、言語や前提、知識に依存している。
その瞬間、それはすでに“誰にでも伝わるもの”ではなくなる。
ユニバーサルデザインとは何か。
改めて考え直すことになった。
そこでたどり着いた一つの答えがある。
伝えるのではなく、感じられる形であること。
感じるとは何か。
それは、意味を考える前に、心や身体が反応することだ。
見た瞬間に、ふっと力が抜ける。
安心する。
表情がやわらぐ。
そして後から、「なるほどね」と意味がついてくる。
順番が逆なのだ。
伝えて理解してもらうのではない。
感じた結果として、伝わる。
この状態こそが、言語や文化を超え、すべての国の人々、さらには老若男女が、それぞれの感覚で受け取れる形であると考えている。
もちろん、伝わることを否定しているわけではない。
ただ、それを主役にはしない。
主役はあくまで「感じる」であり、
「伝わる」はその裏側で支える存在である。
ユニバーサルデザインを追求する中で、何度も何度も練り直している。
収束には至らない。
だが、それは拡散ではない。
削ぎ落とし続けている過程でもあり、
同時に、本質が別の形で現れる可能性を残している状態でもある。
正解は一つではない。
しかし、方向はある。
その方向とは、
誰もが、それぞれの形で感じられること。
すべての人に同じように伝えることではない。
すべての人が、自分なりに受け取れること。
それが、目指すべき形である。
私はこのプロジェクトにおいて、
ユニバーサルデザインとして、伝えるのではなく、感じられる形を追求する。
さて、
あなたにとってのユニバーサルデザインとは、どのようなものでしょうか。
