ハル・エンジニアリングは、ハブ・エンジニアリングでありたい。
日曜日の朝。
妻を茅ヶ崎駅まで送り、今度は新宿へ出掛ける娘を平塚駅まで送る予定。雨の日曜日、我が家の専属運転手は朝から忙しい。(笑)
そんな合間に、ふと考えたことがあります。
これから世の中で、さまざまなシステムの脆弱性が発見されていくのではないか。
先日、PHPの脆弱性についてブログを書きました。
しかし、これは決してPHPだけの問題ではありません。
AIの進歩によって、これまで見つからなかった問題が発見される機会も増えていくでしょう。
そして、私が特に気になっているのが、長年使われ続けている古い組込みシステムです。
直したくても、直せない?
例えば、20年、30年前に開発された産業用の制御装置。
今でも問題なく稼働している。
ところが、ある日、そのシステムに脆弱性が見つかった。
「では、プログラムを修正しましょう」
言うのは簡単です。
しかし、当時使っていたデバッガーやエミュレーターは既に製造中止。開発環境も古いWindowsでしか動かない。
コンパイラがない。資料がない。当時の技術者もいない。
さて、どうしましょう?
AIが脆弱性を発見し、修正プログラムまで作ってくれる時代になるかもしれません。
しかし、それを実際の装置に組み込み、正しく動作することを確認するには、また別の問題があります。
特に組込みシステムは、ソフトウェアだけで完結するものではありません。
ハードウェアとの関係もあります。
簡単にはいかないのです。
昔のエミュレーターが、まだ現役だった頃
実は、こんな経験があります。
昔、あるリース会社から、
「このエミュレーター、もう廃棄しようと思っているんですが……」
という話がありました。
そこで私は、そのエミュレーターを買い取りました。
なぜか?
まだ使っていたからです。
世の中では既に役目を終えたと思われていた機材。
ところが、ハル・エンジニアリングでは、まだ現役だったのです。
もっとも、使っていたのは私だけでしたが。(笑)
こういうことは、今でもどこかで起こっているのではないでしょうか。
ある企業では不要になった機材が、別の企業では喉から手が出るほど欲しいものだったりする。
昔の開発環境を保有している企業が、まだ存在するかもしれません。
ネットを通じて探せば、解決の糸口が見つかるかもしれません。
自分たちが持っていないからといって、世の中に存在しないとは限らない。
そういうことなのです。
「無理です」の前に、まずお話をお聞かせください
ハル・エンジニアリングは、1977年の創業以来、長年にわたってソフトウェア開発に携わってきました。
組込みシステムも、その大切な事業分野です。
京都マイクロコンピュータのPARTNERなど、これまで使用してきた開発ツールも所有しています。
もちろん、古いシステムだからといって、何でも対応できるわけではありません。
私たちにも技術的な限界はあります。
しかし、最初から、
「そんな古いシステムは無理です」
とは言いたくありません。
まずは、お話をお聞かせください。
何が問題なのか。
どんなCPUを使っているのか。
開発環境は残っているのか。
どんな方法なら対応できる可能性があるのか。
まずは、そこから考えたいのです。
そして、自社では対応できないと判断した場合でも、対応できる企業がないか探してみる。
もし見つかれば、その企業をご紹介する。
その後は、お客様と紹介先の企業で直接やり取りしていただければよいのです。
間に入ってマージンをいただくことが目的ではありません。
困っているお客様が、問題を解決できればよい。
それが私の考え方です。
ただし、技術の安売りはしません
ここは、はっきり申し上げておきたいところです。
以前、相見積もりで何度も苦い経験をしました。
組込みシステムの見積もりは、そう簡単に作れるものではありません。
仕様を確認し、技術的な問題を調べ、開発方法を考え、必要な工数を算出する。
相当な時間と労力が必要です。
ところが、最後は、
「他社の方が安かったので……」
で終わってしまう。
これでは、技術者の貴重な時間が失われるだけです。
ですから、私は最初に相見積もりかどうかを確認します。
価格だけで天秤にかけるような商談には、参加しない方針です。
もちろん、お客様が価格を比較すること自体を否定するつもりはありません。
ただ、私たちはその土俵には乗らないということです。
仕事には適正な対価をいただく。
無茶なディスカウントもしません。
社員が積み重ねてきた技術と経験には、それだけの価値があると考えているからです。
360度見渡して、解決の可能性を探す
自社の技術だけで考えない。
自社の設備だけで考えない。
付き合いのある企業だけで考えない。
必要であれば、ネットを通じて情報を探す。
古い開発機材を保有している企業を探す。
特殊な技術を持つ企業を探す。
そして、AIも活用する。
360度見渡して、解決の可能性を探していく。
これからの時代、一社ですべてを解決することは、ますます難しくなるでしょう。
だからこそ、技術を持つ企業同士がつながることに意味がある。
そして、そこに私たちの役割もあるのではないか。
そう考えています。
ハル・エンジニアリングは、ハブ・エンジニアリングでありたい
私は、これからのハル・エンジニアリングが生き残っていくために、こうした姿勢は必要不可欠だと考えています。
何でもできる会社を目指すのではありません。
困ったときに、まず相談してみようと思っていただける会社。
自社で解決できることには全力で取り組む。
できないことは、できないと正直に伝える。
しかし、そこで終わらず、ほかに解決できる方法がないかを探してみる。
技術と技術をつなぐ。
企業と企業をつなぐ。
人と人をつなぐ。
ハル・エンジニアリング株式会社は、ハブ・エンジニアリングでありたい。
これが、私の考えるこれからの会社の姿です。
今後、古い組込みシステムの脆弱性などでお困りの企業がありましたら、まずはお話をお聞かせください。
必ず解決できるとは申し上げられません。
しかし、解決の可能性を一緒に探すことはできます。
さて、そんなことを考えていた日曜日の朝。
そろそろ娘を駅まで送る時間です。
その後は息子とモーニング。
技術の話も経営の話も大切ですが、家族との時間も大切にしなければね。(笑)
世の中、まだまだ愉しむことがいっぱいです。

【追記】EdgeTech+ 2026に出展します!
11月18日(水)からパシフィコ横浜で開催される「EdgeTech+ 2026」横浜パビリオン内に、ハル・エンジニアリング株式会社も出展いたします。
古い組込みシステムの改修や脆弱性への対応、開発環境の問題など、お困りのことはありませんか?
そんなお話を、ぜひ弊社ブースでいたしませんか?
もちろん、具体的な案件がなくても構いません。
技術のこと、これからのこと、さまざまな情報交換ができればと思っています。
まずは、お話をお聞かせください。
皆様のお越しをお待ちしております。
