「共に作品を生み出す存在」
最近、YouTubeなどで、漫画編集者たちの発信を見る機会が増えた。
もちろん、参考になる話もある。
だが時々、少々“上から”に感じる時がある。
——いや、これは漫画編集者だけの話ではない。
私は昔から、安全圏から人に対して
「ああするべき」
「こうするべき」
と語る空気が、少々苦手なのだ。
私は40年近く前、漫画原作者として活動していた。
新人レベルの原稿料は、漫画家が1ページ4000円、原作者が3000円ほど。
当然、原稿料だけで食えるほど甘い世界ではない。
コミックが売れて、ようやく生きていける。
そんな世界だった。
だが当時、編集者たちと“一緒に作品を作っている”感覚は確かにあった。
小学館では、必要な資料は好きなだけ買っていいと言われた。
集英社では、取材旅行にも連れて行ってもらった。
不便な時代だったが、皆、同じ作品に向かって必死だった。
そして、編集者という存在が、漫画という作品を生み出すうえで、なくてはならない存在であることは言うまでもない。
漫画家だけでもない。
原作者だけでもない。
編集者もまた、作品という世界を共に作り上げる重要な存在だ。
だから私は、もっと“共生感”が強くてもいいのでは?と思ってしまう。
例えば、編集者も基本給は低め。
その代わり、自分が担当した作品が大ヒットしたら、ドカンとビッグボーナス。
もちろん、現実的ではない。
だが、そういう世界の方が、
「売れるか分からん!
でも面白い作品を作ろうぜ!」
という、同じ夢に向かって必死に進む空気がある気がするのだ。
私は、“俺がヒットさせた”という空気より、
“皆で作品を育てた”という空気の方が好きだ。
主役は、やはり漫画家であり、原作者であり、作品そのものだと思う。
編集者は、その隣で共に作品を支える存在。
私は、そういう人間臭い世界の方が好きだ。
まあ、昭和の人間の独り言である。(笑)
さて、漫画家や漫画原作者を目指す人たちへ。
貴方は、どんな編集者と組んで、どんな夢を追いかけたいですか?
