【創業者エピソード:おまえの正体】
〜「おまえ」は悪口ではなく、職場の“愛称”だった〜
昨日のブログで、私が若手に向かって
「おまえ、もう喰ったのか?」
なんて言ってしまったので、
“口悪いなこの人…”
と思われたかもしれない。
でも、実はこの「おまえ」という言葉には、
私にとって 忘れられないエピソード がある。
まだ私が若手技術者だった頃の話だ。
当時は、
創業者の 水野和彦、
リーダーの K氏、
そして私の3人でよく雑談をしていた。
3人とも体育会系で、口は悪いのに妙に仲がいい。
ある日、K氏が私に向かって
「おまえね!」「おまえさぁ!」
といつもの調子で連発していた。
すると水野がふと笑って、
まるでうらやましそうにこう言った。
「K君はいいなぁ。
そうやって気軽に“おまえ!”って言えて。」
私は“そんなもんか?”と思いつつ聞いていた。
──が、ここからが本番だ。
雑談がだんだん盛り上がって、
私がいつものように
実にくだらない冗談を言ったときのこと。
水野が、反射的に私にこう突っ込んだ。
「おまえな!!」
えぇぇえええーーーっ!?
その一言を聞いた瞬間、
私は椅子から転げ落ちそうになった。
だって数分前、本人が自分で言ったのだ。
「自分は“おまえ”なんて気軽に言えない」 と。
いや社長!
めちゃくちゃ自然に言ってるじゃないですか!
と心の中で叫びつつ、
K氏と私は爆笑した。
その瞬間、私は思った。
ああ、“おまえ”って悪口じゃないんだ。
距離が近い証拠なんだ。
職場の仲間同士だからこそ出てくる、
不思議な温度のある言葉なのだと。
だから今でも、
本気で叱りたいときではなく、
むしろ 気を許している相手 に対して
つい「おまえ」と言ってしまう。
それは、あの日の雑談の延長線なのだ。
私の周りでは──
「おまえ」は悪い言葉ではない。
ちょっとした愛称なのだ。
今日も職場は平和である。
