レガシーは“負債”か?それとも“資産”か
― AI・人工知能EXPOで見えた本当の価値 ―
本日、AI・人工知能EXPOに足を運んできた。
会場には相変わらず多くのAI関連サービスが並び、それぞれが効率化や自動化を掲げていた。
正直なところ、AIの展示は今や珍しいものではない。
どのブースもそれなりに完成度が高く、“できること”はほぼ出揃ってきた印象を受けた。
そんな中で、私が今回あえて注目したのは――
レガシーシステムの移行である。

「人+AIで工数60%削減」
「レガシーコードのリファクタリング」

こういった言葉が並ぶブースを見て、私はある種の確信を持った。
実はこの分野、私の中では以前から一つの考えがあった。
レガシーシステムの改造や保守、メンテナンス。
これは決して“時代遅れの仕事”ではない。
むしろ――
熟練の技術者にしかできない仕事である。
弊社にも、長年現場で培ってきた技術者がいる。
彼らであれば、こうした仕事には十分対応できる。
だから私は思っていた。
「この分野は、古参技術者の仕事として
しっかりやっていくべきではないか?」
そしてもう一つ。
世の中には――
頼みたいけどどこに頼めばいいかわからない
頼んでも断られる
そんな企業が少なからず存在しているのではないか。
今回の展示会で、それは確信に変わった。
同様のブースが複数存在していたからだ。
つまりニーズは確実にある。
なんにしてもそうだが、これだけAIが騒がれ、様々な分野で使われている現状においても、
最終的には人の手助けが必要不可欠であることは変わらない。
特にレガシーシステムとなると、なおのことだ。
そこには長年積み上げられてきた知識や癖、
そして設計者の意図が詰まっている。
それを読み解くには、やはり人の力が必要である。
今回、私が興味を持ってブースで話を伺ったのは、
「実際にどういう流れでレガシーシステムを移行するのか」
という点であった。
話を聞きながら、ふと感じたことがある。
過去のシステムは、今ほど膨大なボリュームではないのではないか?
ただし、それは簡単という意味ではない。
むしろ逆だ。
仕様書が残っていない
コメントが不足している
そもそもコメントが無い
そういったケースが多い。
では、その突破口はどこにあるのか。
返ってきた答えは非常にシンプルだった。
「コードそのものからドキュメントを起こす」
なるほど、と思った。
動いているコードこそが唯一の正解である。
コメントは間違っていることもある。
しかしコードは、現実として動いている。
コード=事実
この考え方には大いに納得した。
今回伺った企業の作業の流れは次の通りである。
1.既存システムの理解、移行方針の立案
2.コード移行作業の実行
3.移行後コードのテスト
4.業務シナリオに沿った受入テスト
5.本番切り替え・保守フェーズへ移行
これらを
人とAIで分担して行う
という形で進めていく。
ただし、この流れを見て感じたことがある。
最初と最後、つまり「理解」と「判断」は
やはり人が担うしかない
AIはあくまで加速装置であり、主役ではない。
我々ハル・エンジニアリングは、50年企業としての歩みの中で、
様々なシステムと向き合ってきた。
その中で培ってきた強みの一つが、
レガシーシステムの理解と移行作業である。
これまでは、この分野は
人の力100%で対応するもの
という認識であった。
しかし今回の展示会を通じて考えが変わった。
「この時代だからこそ“人+AI”でやるべきだ」
レガシーは負債ではない。
積み上げてきた資産である
そしてそれを扱えるのは、
現場を知る技術者
今回の展示会では多くの企業と交流し、様々な情報を得たが、
あえて今回のテーマとして取り上げたのはこの点である。
派手さはないが、確実に需要があり、
そして誰もができる仕事ではない。
だからこそ、ハルがやる価値がある
最後に少しだけ追記を。
ハルも50年、IT企業としてこの世界で生きてきた。
その中で今回のような分野は、まさに我々の守備範囲である。
ただ一方で、今回の展示会を見て改めて思った。
AIを使った独自の業務を生み出すことを忘れてはいけない
レガシー移行は重要だ。
しかし、それだけではない。
ハルとして何を仕掛けるのか
ここも同時に考えていく必要がある。
ふと、こんなことも思った。
「こういう移行作業、ハルが一番最初に声を上げても良かったのではないか?」
まあ、後出しジャンケンではあるが(笑)
ただ、今気づいたのであれば遅くはない。
過去を活かし、今を取り込み、次を作る。
それが50年企業の役割なのかもしれない。

よーそろー。
